1歳頃から親子で楽しめることばとやりとりの遊びのヒント

「家庭で、子どものことばやコミュニケーションのためにできることはありますか?」

ことサポにも、このようなご相談が寄せられます。

ことばの育ち方や興味を示すものは、お子さんによって異なります。特別な教材を用意することよりも、普段の遊びの中で、お子さんが見ているものやしていることを保護者の方が一緒に楽しむことが大切です。

今回は、幼児期のお子さんと家庭で取り入れやすい遊び方をご紹介します。

目次

子どもの動きに短いことばを添えてみましょう

積み木、お絵描き、シール貼り、ボール遊びなど、普段の遊びをしながら、子どもの行動に短いことばを添えてみましょう。

たとえば、

「高くなったね」
「赤いね」
「ころころ転がったね」
「ぺったんできたね」

など、お子さんが見ているものや、実際にしている動きに合わせて話しかけます。

たくさん説明する必要はありません。お子さんが興味を向けている場面で、短く分かりやすいことばを使うことがポイントです。

真似っこと順番を楽しみましょう

大人の動きを子どもが真似する遊びや、大人と子どもが交互に行う遊びも、親子のやりとりにつながります。

手をたたく、両手を上げる、ボールを転がし合う、「どうぞ」と渡し合うなど、簡単な動きから始めてみましょう。

子どもがすぐに真似をしなくても、大人の動きを見たり、一緒に笑ったりすることも大切なやりとりです。

正しくできることを求めるのではなく、子どもの反応を少し待ちながら、交互に楽しんでみてください。

ごっこ遊びでは、子どもの世界に参加してみましょう

おままごと、人形遊び、乗り物遊びなどでは、大人が遊び方を教えるだけでなく、子どもがしていることに参加してみましょう。

子どもが人形に食べ物を渡したら、大人が「おいしいね」と応じる。車を走らせたら、「出発」「止まったね」とことばを添える。

こうした遊びでは、ことばだけでなく、相手を見る、順番を待つ、同じものに注目するといったやりとりも経験できます。

歌やリズムは、親子で楽しめるものを選びましょう

歌やリズム遊びを取り入れる場合は、次のようなものが楽しみやすいでしょう。

  • 同じ音や動きが繰り返される
  • 動きが簡単で真似しやすい
  • 手や身体を大きく動かせる
  • 子どもが好きな音やテーマが含まれている

歌を上手に歌ったり、振り付けを正確に行ったりする必要はありません。

声を大きくしたり小さくしたりする、途中で少し止まって子どもの反応を待つ、子どもの好きな動物の動きを加えるなど、親子で自由に楽しみましょう。

親子で遊ぶときのポイント

1.子どもが見ているものに注目する

大人が遊びを次々と提案するよりも、まずは子どもが何を見ているか、何に興味を持っているかを観察してみましょう。

2.ことばを言わせようとしすぎない

「言ってみて」「もう一回言って」と繰り返すと、子どもによっては遊びが負担になることがあります。

子どもが声を出さなくても、大人の顔を見る、指を差す、物を渡すといった反応を、やりとりの一つとして受け止めましょう。

3.短く、ゆっくり話す

子どもの様子に合わせて、短いことばで、少しゆっくり話しかけてみましょう。

4.反応を待つ

話しかけた後は、すぐに次のことばを重ねず、子どもの表情や動きを少し待ってみましょう。

5.親子で楽しむ

遊びの目的は、ことばを言わせることだけではありません。

「一緒に遊ぶと楽しい」「もう一回やりたい」と感じられる時間を積み重ねることを大切にしてください。

お子さんに合った関わり方を見つけるために

ことばやコミュニケーションの発達には個人差があります。

同じ年齢であっても、興味を持つ遊び、理解しやすいことば、コミュニケーションの方法は異なります。今回ご紹介した方法が、すべてのお子さんに同じように合うわけではありません。

ことばがなかなか増えない、やりとりが続きにくい、発音や理解について気になるなど、ご心配がある場合は、言語聴覚士、医師、自治体の相談窓口などにご相談ください。

ことサポでは、お子さんの様子やご家庭での困りごとを伺いながら、それぞれのお子さんに合った関わり方を一緒に考えています。


※本記事は、幼児期の遊びや親子の関わり方に関する一般的な情報を提供するものです。個別のお子さんに対する診断、治療その他の医療行為に代わるものではありません。

ことサポ 支援チーム(言語聴覚士・医師連携)

言語聴覚士監修:中田玲菜
編集・医師監修:里宇文生

©️2026 中田玲菜 無断転載・複製を禁じます

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次